第539回:こんな特許が取れたらしいという噂が流れたらどうする?

今回は、特許の内容確認のお話し。

特許の話しをしていると、
“他社がこんな特許を取った”
という話しをよく聞きます(^_^)b

そういうときは、
“こんな簡単で当たり前の内容なのに
特許が取れたらしいよ“
というキャッチーなニュアンスである
ことが多いですね(^_^;

こういう場合、
誇張されていることがほとんどです(^0^;)

特許の真の内容を確認することなく、
こんな特許が取れたということが、
一人歩きするんですね。(ToT)

プロになると、
そういうお話しにはほとんど
振り回されません(`ε´)

そういう話しを山ほど聞いてきましたし、
プロは、必要ならば、一次情報をあたって
特許の真の内容を確認するからです。

例えば、一昔前、オフィスグリコが
特許を取った、といった話しがありました。
オフィスグリコというのは、
お菓子を箱に入れたままオフィスに置いて、
社員が必要に応じてお金を入れて
お菓子を持っていくものですね。
そして、提供者が定期的に、
減少したお菓子を補充していく
という仕組みです(^○^)

よく言われる富山の薬売り方式です。

むか~しからある富山の薬売り方式で
特許が取れた、というのは、
ネタとしてはおもしろいですが、
まあ、普通は、取れるはずありませんよね。

実際には、グリコが、そんな感じの特許を
取ったのは本当です(^o^)

では、特許公報という一次情報から、
その特許の内容を見てみましょう。

いつものように、ここに権利範囲を
そのまま示しても、難しくてサッパリ
分からないので、簡単に分かり易く
すると、こんな感じ。

・商品ボックスを管理する管理装置
 であって、
・商品のローテンション計画データと
 販売員の訪問計画データとを
 格納する格納手段(メモリ)があって、
・指定された日に訪問すべき場所と、
 その場所の商品ボックスに入れる
 商品の種類と個数を指示する
 商品配置指示データを作成する
 作成手段(CPU)がある。

まあ、これだけでも、かなり
はしょってますし、まだまだ
難しいですね(>o<)

ただし、なんとなく、感じられると
思うのですが、
パソコンで実現されてる感じですよね。

パソコンのメモリに、
こういうデータが記憶されていて、
パソコンのCPUが、
商品の種類と個数を指示するデータを
作成する(@_@)

つまり、富山の薬売り方式
そのものというより、
ザックリ言うと、
パソコンによる商品の管理に
特許が与えられているという感じ。

なので、他社が単に富山の薬売り方式を
実施しても、この特許権には
抵触しません(^_^)b

ただし、パソコンによって商品管理を
する場合には、この特許権の
内容をもう少し精査する必要が
あるでしょうね( ̄^ ̄)ゞ

噂に惑わされず、
興味があったら、一次情報で
確認してください。

フェイクニュースなどが流れる
SNSの時代にも、
必要な姿勢ですね(^_^)b

それでは、また次回。

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●●今回のネオフライト奥義●●

・驚きの特許が取れた、という噂は冷静に。
・真の内容を得るには一次情報をあたろう!
・SNSの時代にも大切!

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ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

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