第502回:商標の使用で誰かに何か言われたくないときは?

今回は、商標のお話し。

商標に関してお話しをお伺いしていると、
こんなことを結構聞きます(^O^)

“商標が取りたいというよりも、
誰かに何か言われたくないだけなんです“

“誰かに何か言われたくない”というのは、
正確にいうと、
“商標権者から、差止や損害賠償の
警告を受けたくない“
ということですね(^_^)

そりゃ~、誰にも何も言われなくて、
誰もその商標を使わないのなら、
わざわざお金を払って商標権を取る必要は
ないですからね(*_*)

このような“誰かに何か言われたくない”意識は、
以下の2種類ありますね。

(1)この商標を使っていても、
誰かに何か言われることはないか?
(2)商標登録すれば、
誰かに何か言われることはないか?

結論から言いましょう(^_^)b

◆誰かに何か言われないようにすることは
できません。

どんなに法律や権利で武装しても、
実際に誰かに何か言われないように
することはできません(°0°)

法律や権利というのは、本質的には
みんなの共通の取り決めであって、
観念上の世界のお話しです(^_^)

一方、誰かが何か言うというのは、
現実世界の行動です。
次元が違うんですね(^o^)

つまり、どんなにみんなで取り決めが
なされていても、誰かの現実の行動を
物理的に規制することは不可能なんです。

特許権や商標権を取っていたとして、
どうやら負けそうだと分かっていても、
警告するときは警告します。
つまり、やるときはやってきます。

なので、結論を再掲すると、
どんなに商標を変えたって、
どんなに商標登録したって、
◆誰かに何か言われないように保証する
ことはできません。

それじゃ~、ある商標を使いたいときに、
“誰かに何か言われたくない”場合、
どうすれば良いんでしょうかね?

それは、基本的には“備え”です(^_^)b
つまり、主として、以下の2つですね。

(1)何か言われたときになるべく勝てる
ようにしておくこと。
(2)何か言おうとする気を相手になるべく
起こさせないようにしておくこと。

具体的には、
(1)適切な区分で適切に商標登録しておくこと。
または他社商標と常に非類似の商標にしておくこと。
(2)備えていることをアピールしておくことです。

(1)適切な区分で適切に商標登録しておけば、
その範囲の商標の使用であれば、
何か言われたとしても、
基本的には勝てる可能性は高いでしょう(^o^)

また、商標登録しないと決めたとしても、
使用予定の自社の商標を、
他社の登録商標と類似していないと言えるように
変えておいた方が良いですね(@_@)
ただし、商標の登録状況は、
刻一刻と変わりますので、
今は大丈夫と判断したとしても、
将来にわたって大丈夫ではありませんので、
その点には注意が必要ですね(^_^)b

(2)備えていることをアピールすることについては、
自分が警告する側だとして、
どういう状態だと、相手に簡単には警告しにくいかを
考えると良いでしょう(*_*)

例えば、商標を取ったことや、その登録番号とか、
提携している法律事務所や特許事務所などを
ホームページ等に掲載しておく感じですね。

ある商標を使いたいときに、
“誰かに何か言われたくない”場合には、
以上のような適切な商標登録や
効果的なアピールを考えてみてください。

それでは、また次回。

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●●今回のネオフライト奥義●●

・相手の行動を物理的に規制するのは不可能!
・適切に商標登録しておくこと!
・他社に対してアピールしておくこと!

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ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

 

 

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