第457回:中小製造業の海外での特許取得とは?Part3

今回も、海外と特許権のお話し。

中小製造業が海外進出する上で
重要な要素が特許権ですな。

特許権の取得手続きを
各国で行うのはメンドくさいので、
せめて、出願という形式的な
手続きだけでも、共通にしたい
という要請が各国からあります。

そのために実現されたのが
PCT(ピーシーティー)という
制度でしたね(^○^)

PCTっていうのは、
条約の名前ですな(^-^)
Patent Cooperation Treaty
といいまして、日本語では、
特許協力条約って言います。

小難しい話しは、置いとくとして、
この条約は、加盟している国の
中で、特許の形式手続きを
共通にしましょう、
っていう取り決めです(^O^)

まずは、例え話から。
例えば、アメリカ、中国、ブラジルに
旅行しようとする( ̄∇ ̄)
そのとき、2つのやり方がある。

1つは、航空券やホテルの予約を
自分で各国ごとに行うやり方。
こいつを各国チケット手続きとしておこう。

2つには、旅行代理店に頼んで
航空券やホテルの手続きを
依頼するやり方。
こうすれば、自分の窓口は
一つになりますね。
ただし、各国のホテルでは、
自分が自らチェックインしないと
いけませんよね。
つまり、一つの窓口でまとめて予約して、
実際のチェックインは各国ごとに
自分でやるということ。
こいつをまとめチェックイン手続きとしておこう。

さて、話しを知財に戻そう。
今までの各国ごとに出願する
やり方は、まさに、各国チケット手続き
と同じことですね(^.^)

一方、PCTという制度は、
知財の旅行代理店を作ろうって
いうことですな(^○^)

つまり、日本のPCT受付機関に
PCT出願という手続きを一回すると、
ひとまず、加盟国すべてに出願
したのと同じ扱いになります。
このときは、日本語でOKです。

ただし、特許権を認める認めないは、
各国の自由ですので、
最終的な判断は各国の特許の
審査官の自由ということになります。

また、日本語じゃ世界各国の
人は内容よく分かりませんよね(>_<)
そこで、ある期間内に、
特許の取得を希望する国に対して、
翻訳文の提出手続きが必要に
なってきますφ(.. )
このとき、願書などの形式書類は
不要となるのですが、各国の言語に
翻訳した翻訳文を各国ごとに
提出する必要があります(^_^)

まさに、PCT旅行代理店に1箇所に
出願手続きするだけでOKですが、
最後のチェックイン手続きという
翻訳文提出手続きは、各自が
各国ごとにやらなきゃいけない、
ってことですな(・∀・)

ちなみに、日本のPCT受付機関に
PCT出願した出願日が、各国で
出願された日として扱われます。
これで、各国に慌てて手続きする
必要がなく、出願日が確保される
んですね(^○^)

中小製造業が、海外のどの国で
特許を取るのがベストか、
まだ判断がつかないときに、
このPCTは、結構使えます(^_^)b

ひとまず、PCT出願だけしておいて、
あとの翻訳文提出は、事業の進展
を見ながらゆっくり考える、
ってことができるようになりますな。

続きは、また今度。

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●●今回のネオフライト奥義●●

・PCTは、1カ国に出願手続きすればOK!
・出願日も確保される!
・ただし、翻訳文の提出は各国で必要!

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ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

 

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