第387回:中小製造業の技術の守り方とは?Part3

 

今回も、技術の守り方のお話し。

技術を守るということは、
どういうことなんでしょうか。
その心構えについて
改めて考えてみましょう(^O^)

まずは、心構え1(^_^)b

1.小さな手立ての積み重ねであること

技術を守ろうとする場合、
これをやっておけば絶対大丈夫、
という一つの大きな策はありません。

小さな策をコツコツと積み重ねることが
とても重要です(=_=)

今まで、経営者と話してきて、
このコツコツ感がやや少ない感じを受けます。

特許を取ればマネされないとか、
これをやっておけば大丈夫とか、
100か0の話しになりがち(^_^;

技術を守るのは、100 or 0の話しでは
ありません。
いろんな小さな策を幾重にも重ねていく、
という考え方が必要ですね(^o^)

例えば、材料の供給先に対して、
自社への独占供給の契約を結んだとか、
技術的側面について特許権を取得したとか、
デザイン的には意匠権を取得したとか、
ネーミングで商標権を取得したとか、
グッドデザイン賞を受賞したとか、
超人気番組から取材を受けたとか、
SNSで”いいね”の数が1,000を越えたとか、
そういう諸々のことです(o^^o)

一つ一つは、小さなことかもしれないし、
これ一つで絶対マネされないというものでもない。
でも、これらの小さな手立てを積み重ねて行くと、
時間の経過とともに、他社にとっては
簡単にはマネしにくくなってきます(`へ´)

もちろん、これで絶対という状態は
永遠にやっては来ないでしょう。
それでも、小さな一つ一つの策を
積極的にゲットするという意識でいると、
長期的には参入障壁へとなり易くなります。

それから、心構え2(^_^)v

2.他社のキャッチアップを遅らせるということ

先ほどもお話ししたように、
これで絶対マネされない、という状態は
永遠にやって来ません(>o<)

つまり、例えば特許権を1つ取れば、
永遠の独裁帝国を築くことができる、
ということではありません。

技術というのは、累積的に進歩発展
していくものですよね。
ですので、どんなに難しい技術に到達しても、
そのノウハウを徹底的に秘密にしても、
それについて特許権を取っても、
いずれ他社がその技術レベルに追いつきます。

これは、技術の宿命ですね。
じゃ~、何のために技術を守るのかっていうと、
他社がいずれ追いつくことを前提として、
なるべくその追いつき時期を遅らせることにより、
自社が適正な利益をゲットし続け、
開発への投資を早期に回収して、
また新たな投資に向けるためです(^o^)

・開発への投資

・投資の早期回収

・新たな開発への投資

この開発サイクルの繰り返しですね(^-^)
開発サイクルを適正に回すために、
技術を守る必要があるということを
改めて認識しておきたいですな(^□^)

最後に、心構え3。

3.組織力は強力な武器になるということ

技術を守るというと、どうしても、
目の前の技術や製品を
パクられないようにする、
という意識が強いですよね。

もちろん、それはそれでありなんですが、
組織力というのも強烈に効いてきます。
ヘ(・.ヘ)(ノ.・)ノ

製品開発をする上での顧客ニーズを
収集する組織的収集力とか、
次から次へとハイセンスな製品を
開発していく組織的製品開発力とか、
営業と開発との連携力とか、
ノウハウの秘密保持管理力とか、
そういう組織力ですね(^▽^)

組織力というと大層なものに
感じてしまうかもしれませんが、
以下のように、地味で小さなことでも
全然OKです。

例えば、整理整頓力とか、
社員の規律・モラルの高さとか、
開発会議での自由発言雰囲気とか、
そんな小さなものでも蓄積されれば
いつの間に大きくなります(^o^)

こういう組織の効能って、
自社の内部の人だと
客観的に見えにくいからか、
意外と意識が弱いですね(^_^;

でも、組織力って、外部の人には
よけいに見えにくくて、
だからこそ非常にマネされにくいです。
なので、効果的な組織力が構築されると、
中長期的には強い参入障壁になりますね。

ただし、組織の構築には時間がかかります。
だからこそ、中長期的な方向を見すえた上で、
構築すべき組織力を設計していくことが
重要になってきますね(^O^)

技術を守るということについての
3つの心構えでした(^○^)

続きは、また今度。

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●●今回のネオフライト奥義●●

・小さな手立ての積み重ねであること!
・他社のキャッチアップを遅らせるということ!
・組織力は強力な武器になるということ!

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ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

 

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