第208回:ベトナム&フィリピンの知財の状況は?

 

こんにちは~、ネオフライトの宮川壮輔です。

さて、今回も、ASEANのお話し。

前回、前々回とで、

「タイ」、「インドネシア」と続きましたね。

まあ、今月のセミナーがASEANセミナーなので、

最近は、ASEANが続いてます。

ただし、1国ごとにフォーカスしても、

ASEANとして、ほとんど同じような

感じが続いてしまうので、

1国フォーカスは、ひとまず今回で最後です(*_*)

今日の国は、まとめて2国。

「ベトナム」と「フィリピン」です。

両国では、ドラマというと、

韓流ドラマが強いですね。

「冬ソナ」や「チャングム」などは、

ベトナムでも大人気だったそうです(^□^)

かつてのASEANでは、

日本のドラマが強かったのですが、

確実に韓国に浸食されてますね(T^T)

もちろん、アニメに関しては、

まだまだ日本が圧倒的。

「ドラえもん」や「セーラームーン」は、

両国でも、大人気(o゚∀゚o)

そんな、ベトナムとフィリピンです。

 

 

ベトナムの人口は、約8,800万人。

フィリピンの人口が、約9,500万人。

両国とも、かなり多いですね(゚∀゚)

国連の推計によると、

フィリピンの人口は、

15年後に日本を抜くらしいですから、

人口パワーもバツグン(*゚Д゚)

ただし、両国ともGDPは、

まだまだ小さくて、

例えば、単位を”億米ドル”として、

インドネシアが8,000台、

タイが3,000台、

他の中堅国が、2,000台、

その他の国が、1,000未満なのに対して、

ベトナムが、1,240で、

フィリピンが、2,300。

フィリピンは、ASEANの中では、

まあまあですが、

ベトナムは、インドネシアの15%ほどしかありませんね。

ASEANの中では、後ろから数えた方が早いです。

ASEAN進出先の経済的規模感としては、

現時点では、ベトナムは、

ビジネスが成立するギリギリの

ラインといったところでしょうか(*^_^*)

もちろん、個々のビジネスよって異なりますので、

マスとして見た場合ですが。

そんな両国の知財状況は、

どんな感じなんでしょうかね?

まあ、タイやインドネシアと同じような感じです。

模倣品や海賊版が横行していて、

アメリカのスペシャル301条報告書における

監視国に指定されています(^0^;)

タイとインドネシアが、

より格上の「優先監視国」

であるのに対して、

ベトナムとフィリピンは、

格下の「監視国」です(ーー;)

さらに、模倣品等を販売している都市として、

アメリカが2011年に、

「悪名高き市場(notorious market)」

を発表しました。

その中には、マニラが入っていたのですが、

2012年版では、マニラが抜けましたね。

一応、フィリピンは、リストから無くなったようですね。

ここの最後の方の「Physical Markets」です。

http://goo.gl/RDfsP

ただし、タイとインドネシアは、

相変わらず載ってます(ーー;)オイオイ

まあ、ベトナムやフィリピンを含め

知財的には要注意エリアですから、

ASEANの模倣には困ったもんだ(-_-;)

知財権の取得の遅延も同じです。

時間がかかっていけません(×_×)

これも、前回と同じで、

積極的に早期権利化を図っていく必要があります。

ベトナムでは、日本での先行技術文献などを

ベトナム知的財産権庁に提出することによって

審査を早くすることができますo(^-^)

フィリピンでは、

2012年に、日本との審査ハイウェイを開始しました。

審査ハイウェイっていうのは、

最初の国で特許取れたなら、

その他の国では、簡易かつ早期に審査しましょう

っていう制度です。

日本は、アメリカ、ヨーロッパなどと

審査ハイウェイを取り決めておりまして、

ASEANでは、現時点では、

シンガポールとフィリピンだけですね。

http://www.jpo.go.jp/torikumi/t_torikumi/patent_highway.htm

これは、ぜひ利用したいです(‘-‘*)

権利の行使に関しては、

もはや、ASEAN共通でして、

おそらく難しい特許などは、

裁判所に判断能力や実務能力は

まだまだ育っていないでしょう(ノД`)

なので、ASEAN共通の権利行使対策としては、

More Simple!

ベトナムもフィリピンも、

実用新案制度がありますし、

意匠を活用したいですね。

一つのデザインを登録するだけでなく、

関連するデザインを、なるべく複数登録して

おきたいね~(^_^)b

ということで、知財的には

困ったエリアのベトナムとフィリピン。

将来的には、変わってくると思うので、

気は抜けませんな。

 

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●●今回のネオフライト奥義●●

・ベトナムとフィリピンでは、早期の権利化を積極的に働きかけるべし。

・フィリピンの審査ハイウェイはチェック。

・ベトナムとフィリピンの知財は、More Simple!

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なんかASEAN諸国の教えは、毎回同じですな(ーー;)

 

それでは、また次回。

 

ネオフライト国際商標特許事務所
弁理士 宮川 壮輔

 

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